ちょとだけ昔の話。
僕がまだ自分で店をしていなかった頃、たまに飲みにいく居酒屋があった。
ある時、そこの店主にいつか自分でbarをやるつもりだと話した。するとその店主が一手ご教授下さった。
曰く、世の中を賢い人と馬鹿な人に分けると圧倒的に馬鹿な人が多い。ゆえに賢い人にしか分からない商売をしても儲からないよ、例外もあるけどね。だから馬鹿相手に馬鹿に解るものを売らないと成功しないから。安いとか、量が多いとか、流行ってるとかね。
…と。
以来、そこには行かなくなったのだけど、たまに何かの拍子でこの店主殿の格言を思い出すことがある。
先日、割烹着が売り切れたという話を聞いて、ふとこの話を思い出した。
たまにね、こんな話を聞くと毒されそうになるけども。
くだんの店はもう今はない。
もしあの時に戻れるのなら、彼のセリフの後にこう付け加えてあげたい。
店だって類は友を呼ぶんだよ、と。
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