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2012年9月8日土曜日

プラネット・サーカス

☆『星の王子さま』という児童書があります。誰もがその存在を知っている有名な本ですね。


☆いろいろな解釈のできる内容ですが、大切に想う人を失ったとき、これから自分が何処へ向かっっていけばいいのか、どう考えて過ごしてゆけばいいのかをこの本ほど明確に示してくれるものを他に知りません。


☆話はかわって、有名なカクテルにマルガリータというのがあります。

~ マルガリータ ~
<テキーラ コアントロー ライム(レモン) グラスの縁を塩で飾る>


☆このカクテルはあるバーテンダーが流れ弾にあたって亡くなった初恋の女性を想い創作しました。そして見事にカクテル・コンテストで入賞し、現在でも”恋のカクテル”として普遍的な人気があります。

☆星の王子さまとマルガリータは大切な人を喪った喪失感を昇華させるという共通点があるのです。


☆ところで世の東西を問わず、人がその生命を終えれば星になるという考え方は共通しているようですね。でも暗い夜空にポツンと小さな星を思うとなんだか淋しく感じてしまいます。そんな時、星座を描いて夜空を眺めると世界が一変します。


☆星座は全部で88コあります。北半球から見える星座はギリシャ神話に登場する人(動物)たちが中心ですが、南半球の星座は大航海時代に船乗りが探検中に名付けたので、その当時に発展しだした実用機器(顕微鏡とか羅針盤、分度器etc)などが殆どです。


☆これらをひとまとめにした世界は賑やかです。熊がいてライオンがいて、羽の生えた少女がいて、アンティークで妖しげな小道具があり、楽器もあります。川が流れ、弓使いの名手がいて、蛇使いも勇者も魔女もお姫様もいます。


☆これらのキャスティングで何を想像できますか? 私はサーカスを思い浮かべます。終わることのない演目が続く、紫紺の色をした天上のプラネット・サーカス。軽快な音楽も聞こえてきそうです。こんな場所で彼の人が楽しく過ごしていてくれればいいなあと思います。



『僕はあの星のなかのひとつに住むんだ。そのひとつの星のなかで笑うんだ。
だから君が夜、空をながめたら星がみんな笑ってるように見えるだろう。
すると君だけが笑い上戸の星を見るわけさ』

『誰かが何百万もの星のどれかに咲いている、たった一輪の花が好きだったら
その人は、そのたくさんの星をながめるだけで幸せになれるんだ』

   星の王子さま より



☆大切な人を喪ったすべての人のために。





2012年9月1日土曜日

手のひらの中の宇宙

☆昨日の明け方の4時頃、お客様と3人で天体鑑賞(観測ではなく”鑑賞”です)。

☆明けの明星、木星、オリオン座、昴などを観るために、店(月読)から抜け出て大人3人がぼーっと空を見上げる不思議な夜明け前です。

☆お客様の一人に「どんな風に宇宙を好きになったのか?」と問われてちょっと考えました。

☆宇宙が好きといっても『物理学が楽しい』とか『宇宙旅行に行きたい』とか、『宇宙の神秘を解き明かしたい』などという気持ちは一度も持ったことはありません。

☆季節の花を楽しむように月の満ち欠けを観て、絵画を楽しむように星座を眺めるだけなので、一般的に言う”天文ファン”とは違うのですね。・・・数字、苦手ですから。





☆最近、店で使うミントの葉を小さな硝子のボウルに入れています。大きさは手のひらを合わせて水を汲む時ほどのサイズです。


☆この硝子のボウル、モチーフは宇宙なのです。硝子の中に内包された小さな空気の泡で星を表しています。

☆たぶん僕が宇宙を好きなのはこのくらいのサイズで好きなのです。スケールは小さいけど、とても身近な日常使いの宇宙。

☆BARやお酒が好きで今の仕事をしているのもたぶん”小さな宇宙好き”が理由なのだと思います。

☆ワインやウイスキーの熟成は月の満ち欠けのようで、カクテルの色は星の煌き。BARは身近な、手のひらの中にある宇宙のような場所なのです。







2012年8月29日水曜日

FLY ME TO THE MOON


☆明後日の金曜日(2012 8/31)は満月です。それも今年7回目(陰暦)の満月なのです。

☆その日は月だけでなく夜空がとても豪華に彩られます。


☆日の入後、東から満月が昇ってきます。西の空には明るい星がふたつ、土星と火星。火星の方は赤い色をしているのですぐにわかるでしょう。(肉眼では見えないけれど冥王星や海王星、天王星も夜空にあります)

☆南の空より少し西の低いところに蠍座。宮沢賢治が最も愛した星座のひとつです。この星座の中にアンタレスという火星に負けず劣らず真っ赤な色の一等星があります。

☆東南の空、頭の上付近には白鳥座の北十字、尻尾には一等星のデネブ。琴座の織姫星ベガ。鷲座の牽牛星、アルタイル。この三つの星を結んで出来るのが有名な夏の大三角です。綺麗で暗い夜空のもとではこの夏の大三角から南の空の下、蠍座まで天の川が流れているのを観ることができるでしょう。

☆月の横にはペガサス座の”秋の大四方形”(ペガサスの翼の部分です)を観ることができます。夜空はもう秋の星座に変わりつつあります。


☆そして星は巡って翌日の明け方前、午前4時頃。

☆オリオン座(ベテルギュース、リゲル)、牡牛座(アルデバラン、プレアデス星団)、双子座(ポルックス、カストル)、ぎょしゃ座(カペラ)、大犬座(シリウス)、小犬座(プロキオン)など煌びやかな冬の星座の一団が東の空にあらわれます。その豪華な一等星たちの中で一際明るく、瞬きなしに輝いているのが金星(明けの明星)と木星です。

☆そして暫くすると日の出。太陽が水星を伴って東の空に現れます。

☆何か特別な天体ショーがあるわけではありませんが、今年7回目の満月と豪華な星たち。こんな夜はそう滅多に観られることはありません。西洋では夜空を眺めていて、星々があらゆる方向に揺れ動いたら『魔法の夜』といって誰かが魔法を使ったというらしいですが、なにか奇跡が起こるならきっとこんな夜です。


☆有名なジャズのスタンダード・ナンバーに『Fly me to the moon』という曲があります。元タイトルは『In Other Words』(言い換えると)。

☆満月が奇麗で、惑星も多く観ることのできる夜はこの曲を聞くのがピッタリきます。歌詞、知っていますか? ザーッと要訳するとこんな意味です。

「大切なことを言うために詩人は多くの言葉を使う。私もあなたに伝えるために詩と音楽を使ってみよう。あなたならその意味をわかってくれると思う」

☆これがイントロ部分。

☆そして次から有名な出だし”FLY ME TO THE MOON~♫”です。

「お願い! 私を月に連れていって。星々の中で歌わせて。木星や火星の春を眺めさせて」
「歌が心を満たして、ずっと歌っていたいの」

「つまり、言い換えると・・・手をつないでほしいの、キスしてほしい、あなたが好きなの」

☆・・・と、いう感じで、書いていて恥ずかしくなるようなカワイイ歌詞の”告白”の歌なのですね。まあ、一生に一回くらいは女の子にこんなことを言われてみたいものです。(笑)

☆殺伐とした嫌なニュースが多い昨今、次の満月の日は何処かで誰かがこんな夜になればいいなあと思ってしまいます。



2012年8月23日木曜日

月の船


★明日、8月24日(2012)は七夕です。

★「ああ、旧暦の七夕か」と思う方もあるのでしょうが、正確には『本当の七夕』です。少なくとも私はそう考えています。

★仙台の有名な七夕祭りを”旧暦”の七夕だと思っている人も多いのですがこれは違います。陰暦から太陽暦にかわった時、「まあ、だいたいひと月遅れになるよなあ」って感じでザックリ決められた行事日程で、太陽暦の8月7日ですから。


★七夕、正確な陰暦でないといけない訳があります。

★牽牛と織姫の仲を割って流れている天の川。この大河を一年に一回、渡ってデートを許されるのが七夕ですね。

★どうやって渡ると思いますか? 一説にはカササギ(鵲、鳥の一種)が集まって橋を作ってくれるというものがあります。

★もうひとつは『月の船』が天の川を渡してくれるというお話なのですが、私はこちらの方が好きです。鳥が身を挺して作ってくれた橋を渡るのはなんだか踏みつけられる鳥が可哀想だし、何よりこの説は雨が降ったら天の川が増水して橋をかけられないらしいのです。そこへいくと『月の船は』少々増水しても大きいので大丈夫でしょうからね。


★で、旧暦じゃないといけない理由ですが、七夕の日、つまり7月7日を太陽暦で行うと、その夜の”月”が年によってまちまちなのです。満月であったり新月であったり・・・

★そこへいくと陰暦で7月7日をかぞえると月は毎年、その夜は同じ形です。つまり毎年、陰暦7月7日は『上弦の月・半月のちょっと手前』になります。

★そして七夕当日の夜、天の川の西にあったやや細めの半月は2,3日かけて上弦の月(船の形)になって天の川の東に移動します。(実際に天の川を渡るのです)

★この月が船の形をして天の川を渡るのは一年のうちで陰暦7月7日だけなのです。どうです?良く出来ているでしょう?

★明日の夜、晴れていれば8時、9時頃、南向きのほぼ真上あたりに青く輝く琴座のベガ(織姫)が見つけられるはずです。でも今年の七夕は主人公の星だけでなく、『月の船』にも注目して夏の終わりの夜空を楽しんでみてはいかがでしょうか?





2012年6月17日日曜日

乙女座宮

★6月半ば。春の星座、乙女座が夏の星座に追われて、少し西に傾いています。

★乙女座は暗い星が多いので線をつなぐのは難しいのですが、一等星の”スピカ”という星はすぐに見つけられます。北斗七星の柄の部分の曲線を伸ばしていけば、最初に当たる明るい星が牛飼い座のアークトゥルス、更に伸ばしていけばスピカにたどり着きます。

★スピカは和名で”真珠星”と呼ばれ、その名の如く白色に輝いています。

★誕生石というのがありますが、もし誕生酒というものがあるのなら、乙女座生まれの人のカクテルはきっと”ホワイト・レディー”でしょうね。蒸暑い梅雨の季節、ジンとレモンの風味が涼やかにしてくれます。

2012年6月6日水曜日

麦星


★6月初旬、夜9時頃に南の空高く、ほぼ頭の真上あたりに、明るくオレンジに輝く星があります。

★牛飼座のアークトゥールスという名の一等星です。日本では麦が実る頃に高く輝くので”麦星”と呼ばれています。

★わたしは勝手に、そろそろ暑くなり美味しく飲める頃なので”麦酒(ビール)星”と名付けています。

★牛飼座の線を辿って星座を観るのは難しいですが、アークトゥールスを見つけるのは簡単です。

★お仕事の帰り道にでも、夜空を眺めて麦星を見つけてみませんか? 

★星に願えば、家に帰るとよく冷えたビールが待っているかもしれません。

★”待っていない”という方、最寄りのBARをご利用ください。(御池・富小路のBARであれば、なおBESTです!!)