SINCE 2004
京都の繁華街から外れた場所。
ジャズレコード、蓄音機、シーメンスのスピーカー、ビリヤード台、昭和歌謡、古書…シングルモルトをはじめとする蒸留酒とスタンダード・カクテル。
外の世界とは少しだけ時間の流れが違う場所。
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2012年8月29日水曜日
FLY ME TO THE MOON
☆明後日の金曜日(2012 8/31)は満月です。それも今年7回目(陰暦)の満月なのです。
☆その日は月だけでなく夜空がとても豪華に彩られます。
☆日の入後、東から満月が昇ってきます。西の空には明るい星がふたつ、土星と火星。火星の方は赤い色をしているのですぐにわかるでしょう。(肉眼では見えないけれど冥王星や海王星、天王星も夜空にあります)
☆南の空より少し西の低いところに蠍座。宮沢賢治が最も愛した星座のひとつです。この星座の中にアンタレスという火星に負けず劣らず真っ赤な色の一等星があります。
☆東南の空、頭の上付近には白鳥座の北十字、尻尾には一等星のデネブ。琴座の織姫星ベガ。鷲座の牽牛星、アルタイル。この三つの星を結んで出来るのが有名な夏の大三角です。綺麗で暗い夜空のもとではこの夏の大三角から南の空の下、蠍座まで天の川が流れているのを観ることができるでしょう。
☆月の横にはペガサス座の”秋の大四方形”(ペガサスの翼の部分です)を観ることができます。夜空はもう秋の星座に変わりつつあります。
☆そして星は巡って翌日の明け方前、午前4時頃。
☆オリオン座(ベテルギュース、リゲル)、牡牛座(アルデバラン、プレアデス星団)、双子座(ポルックス、カストル)、ぎょしゃ座(カペラ)、大犬座(シリウス)、小犬座(プロキオン)など煌びやかな冬の星座の一団が東の空にあらわれます。その豪華な一等星たちの中で一際明るく、瞬きなしに輝いているのが金星(明けの明星)と木星です。
☆そして暫くすると日の出。太陽が水星を伴って東の空に現れます。
☆何か特別な天体ショーがあるわけではありませんが、今年7回目の満月と豪華な星たち。こんな夜はそう滅多に観られることはありません。西洋では夜空を眺めていて、星々があらゆる方向に揺れ動いたら『魔法の夜』といって誰かが魔法を使ったというらしいですが、なにか奇跡が起こるならきっとこんな夜です。
☆有名なジャズのスタンダード・ナンバーに『Fly me to the moon』という曲があります。元タイトルは『In Other Words』(言い換えると)。
☆満月が奇麗で、惑星も多く観ることのできる夜はこの曲を聞くのがピッタリきます。歌詞、知っていますか? ザーッと要訳するとこんな意味です。
「大切なことを言うために詩人は多くの言葉を使う。私もあなたに伝えるために詩と音楽を使ってみよう。あなたならその意味をわかってくれると思う」
☆これがイントロ部分。
☆そして次から有名な出だし”FLY ME TO THE MOON~♫”です。
「お願い! 私を月に連れていって。星々の中で歌わせて。木星や火星の春を眺めさせて」
「歌が心を満たして、ずっと歌っていたいの」
「つまり、言い換えると・・・手をつないでほしいの、キスしてほしい、あなたが好きなの」
☆・・・と、いう感じで、書いていて恥ずかしくなるようなカワイイ歌詞の”告白”の歌なのですね。まあ、一生に一回くらいは女の子にこんなことを言われてみたいものです。(笑)
☆殺伐とした嫌なニュースが多い昨今、次の満月の日は何処かで誰かがこんな夜になればいいなあと思ってしまいます。
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