その1 《 お酒を知らない人が注文する方法 》
☆ご注文を伺うとき、お客様のよくあるセリフのひとつに「スイマセン、私、お酒のことよくしらないんです・・・」というのがあります。謝る必要なんてありませんし、知識がなくても全く気後れする必要もありません。病気や薬の知識がなくても具合が悪ければ病院に行くのと同じで、お酒を飲みたい気分の時はお酒に関する知識がなくてもBARに来ていただいたらいいのです。そのために病院には医師がいるのだし、BARにはバーテンダーがいるのですから。
☆では実際にお酒のことをほとんど知らないお客様に対して月読ではどのようにオーダーを伺い、提供するお酒を決めるのか順を追ってご説明いたします。
~ サンプル事例 (女性のお客様)~
BAR 「いらっしゃいませ。ご注文は如何いたしましょうか?」
お客様 「私、お酒のことよく知らないのでおまかせしたいのですが・・・」
BAR 「ありがとうございます。では少しお聞きいたしますね」
「どのくらいまでアルコールの強さが大丈夫なのか知りたいので、飲んだことのあるお酒の種類や飲み方とか、覚えている銘柄やカクテルの名前はおありですか?」
「それと、もし嫌いな種類のお酒があればおっしゃってください」
お客様 「ブランデーの水割りは美味しかったです。銘柄は覚えていません。あと梅酒は好きです」
「嫌いなお酒は・・・わかりません。焼酎はちょっと苦手かな?」
BAR 「分かりました。ウイスキーやブランデーのような純粋なお酒を飲みたいですか? それともカクテルがいいですか?」
お客様 「ブランデーも飲んでみたいですが、今日は折角ですからカクテルがいいですね」
BAR 「お食事はもうお済みでしょうか? 今日は暑かったので、もし喉が乾いていらっしゃるならソーダ類を使ったカクテルで喉を潤すのもいいのですが、お食事前ならお腹が膨れてしまうのでお勧めできません(特に女性は)。あと甘いデザートのようなカクテルもありますが、これも食前は食欲をなくすのでお勧めできませんが・・・」
BAR 「お食事中は何か飲まれましたか?」
お客様 「イタリアンだったのでワインを少し、ああ、その前にビールを飲みましたので炭酸はもういいです・・・」
BAR 「じゃあ、食後酒ですね」
「ところで飲むときに使うグラスですが、この三つのうちどれがいいですか?」
BAR 「この”カクテル・グラス”でつくるカクテルは概ねアルコール度数が強いものばかりですがよろしいですか?」
お客様 「う~ん・・・あまり強いのはちょっと・・・弱くて飲みやすいのはありませんか?」
BAR 「そうですね、選択肢は狭くなりますが大丈夫ですよ」
「あと、チョコやクリームタイプの濃厚なデザート・カクテルとフルーツ的な味のものと、どちらがよろしいですか?」
お客様 「フルーツがいいです!」
BAR 「では最後に・・・オレンジ色はお好きですか?」
お客様 「はい、とても好きな色です」
BAR 「ありがとうございました。では〇×△□というカクテルをお作りいたします」
☆といった具合に(月読では)進んでいきますが主だった要点は次の事柄です。
- 飲めるアルコール度数の強さはどのくらい?
- 飲めない種類のお酒はありますか?
- カテゴリーの選定(ウイスキー? ジン? カクテル?・・・)
- 食前?食後?、事前に何を飲んだのか?
- 好きな副材料はありますか?(フルーツ、ソーダ、ジンジャエールなど)
- 味のタイプは濃厚? 爽やか?(クリームタイプ? フルーツタイプ? ハーブ系?)
- グラスに氷が入る? 入らない?(じっくり飲む? さーっと飲む?)
- お好みの色は何?(カクテルに色は重要なポイントです)
☆では次回、『注文の仕方、あれこれ』
その2 《 「私のイメージでカクテルを作ってください」というご注文について(仮)》に続きます。
・・・因みに上記の例で決定したカクテル『〇×△□』、実際に想定したカクテルの名前がちゃんとあります。何か分かる方、いらっしゃいますでしょうか? (^v^)
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