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2014年8月22日金曜日

笑いとばす

人はその人生において色々な経験やそれに伴う成長をすることで、ある種のスキルを手に入れることがあります。

それはまるでロールプレイングゲームで経験値があがって新しい魔法や必殺技を取得するように。ただ残念なことに生身の人間はゲームと違ってなかなかレベルが上がらない。w

どの人も必ず同じスキルを手に入れられる訳ではないし、その数も違うけど僕が今いちばん手に入れたいと望むスキルは”笑いとばす”という能力。これは人間が持ち得るスキルの中でも究極の技のひとつではなかろうかと思う。付け加えるならばこれを望むということはその時点で僕は全く持ち得ていないということだけれど。

この”笑いとばす”というスキル、友人の中で少なからず使いこなしている人達がいて、とても羨ましい。何故ならこのスキルの使い手は必ず幸せであるという共通項があるから。

大事故や災害、政治(家)など笑えない事も多々あるけれど、日々の身近な生活の中で起こる不快な事くらいはせめて、些細なことだと笑い飛ばせる度量がほしいなと思う。”器の大きさ”とよく言うけれど、それはそういった場面での笑う量で計れるのではないだろうか。


こんなウイスキーがあります。

有名なワイルドターキーというバーボンウイスキー蒸留所での話。

数年に一度、その上質なものだけを集めたものに間違ってある作業員がライ麦で造った別のウイスキーを混ぜ入れてしまった。本来なら重大な責任問題になるところを、その味を確かめた蒸留所の責任者は偶然にも素晴らしいブレンド比率で出来上がっていたので一度きりの限定品として販売することに決定しました。その銘柄はフォーギブン(許し)と言います。

超レアものと言うわけではありませんが、さすがに限定品なのでぼちぼち市場では少なくなってきています。何処かのBarで見かけたら現存するうちに飲んでみては如何でしょうか?

たとえば大事な人とケンカでもした夜なんかに。





2014年8月11日月曜日

それでも待ってる夏休み


数年前から今日という日は、この人と一緒に飲む日になった。
…なってしまったと言うべきかもしれない。

うちの店に二枚のLPレコードと飲みかけのジャックダニエルのキープボトルを預けたまま、この人は今年、おじいちゃんになった。

おめでとう。でも孫を実際に抱いた姿を見てみたかったな。

この人はうちの店に来る度に口癖のように言っていた。

「barはイリュージョンであれ!」と。

だけど僕にはまだ魔法も手品も使えない。だからとりあえず乾杯だ。この人には”献杯”とは言いたくない。だからやっぱり"乾杯"と言うのがふさわしい。


麦わら帽子はもうきえた。
たんぼの蛙はもうきえた。
それでも待っている夏休み…

この人が預けたままにしているLPレコードの一枚。タイトルは”元気です。”

2014 8 10




2014年8月5日火曜日

真夏のアペリティフ

暑い夏の日、食事の前の最初の一杯、何にします?

例えばデートの日、barで待ち合わせて、その後、何処かで食事をするとして…モヒートもいいですけど、ちょっと流行り過ぎて面白味に欠けるかな。それに個人的にはモヒートは昼酒用だと思っているしね。

では、何がお勧めかというと、ズバリ、それはカンパリソーダです‼︎

あ、「なんだ、カンパリソーダかよ…モヒートより全然つまんないじゃん」と思った人、多いでしょうね。

でもカンパリソーダ、いいんですよ。暑い夏の日のアペリティフに。
まず清涼感があり、食欲増進の苦味もあり、アルコール度数が低めなので、後々の食事に影響せず、体に優しい。ソコソコの量があるので一杯で待ち合わせの時間稼ぎが出来るのでお財布にも優しいなどなど。

カンパリソーダ、何処にでもある、決して主役になれないお手軽カクテルのように思われがちですが、実は中々バーテンダー泣かせのカクテルのひとつなのです。

カンパリとソーダの割合においてスイートスポットが非常に狭いのと、ウイスキーなどのハイボールと比べて何故か炭酸の抜けるのが非常に早く、下手に作ると後半には甘苦い駄菓子屋で売っている怪しいジュースのようになってしまいます。

シンプルだけど奥の深いカンパリソーダ。是非この夏の間に一度試してみて下さい。各barによって味が面白いくらいに違いますよ。