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2015年9月2日水曜日

宝石は他がために輝く?

先週の土曜日、ちょっと珍しいカクテルのご注文を受けました。

ビジュー(フランス語で宝石)という名前のカクテル。

上から順にジン、シャルトリューズ(130種のハーブを使って作られる修道院のリキュール)、スイートベルモット(別名イタリアンベルモット、ワインに薬草を浸透させた広義でのリキュール)を混ぜずに段重ねにした見た目の美しいカクテルです。



ただ残念ながら、そのお客様にはお断り致しました。と言うのは、このカクテルはアルコール度数がひときわ高く、しかも甘い。(ジンの部分は超辛口ですが)

そのお客様、アルコールには強いのですが、甘いのが全くダメだったもので…

この様に色を段重ねにしたカクテルをプースカフェスタイルというのですが、概ね共通するのは日本人の味覚とアルコールの耐性からすれば甘すぎ&強過ぎるので、有り体に言って”不味い”と感じる人が大半である、という残念な結果になります。

そういう訳で、プースカフェスタイルのカクテルのご注文を頂いた時は、そのお客様がよくその味を理解してご注文されているのかをお聞きしてから作ります。(そして大抵の場合、却下されます)

今回のお客様も”友達がよく飲んでいて綺麗だったから”という理由でした。

ところで、プースカフェスタイルのカクテルは色と色の境界線が綺麗に分かれてないと駄作になります。(写真は左手にグラスを持って持ち上げながら、右手のスマホで撮ったので揺れて境界線がボヤけて写っていますが、テーブルに静止して置いてあるとちゃんと綺麗に分かれています…と言い訳明記w)

ビジューカクテル、白はダイヤモンド、緑はエメラルド、赤はルビーを表していて、その名を成していますが、僕はそこにもう一つの意味が隠されていると思っています。

ジンはイギリス産

シャルトリューズはフランス産

スイートベルモットはイタリア産

幾つかの隣接する国々が互いの強く甘く熟成した文化を侵すことなく、共存共栄しながら美しく成り立つ、平和=ビジューなのだと。

さて、撮影用に作ったカクテル…いったい誰が飲むんだろ?


         ↓ 証拠写真 w




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